低体温時の看護
低体温時に重要なのは、なるべく熱放散を少なくすること、そして熱産生を促すことです。それでは具体的な方法を見ていきましょう。
なお、1時間に0.5℃〜1℃くらいずつ体温の回復を図っていくことが理想的です。
<低体温時の看護>
◎環境調整、温罨法
低体温時の看護の重要点は、とにかく全身の保温に努めることです。
なお、加温方法には、体表面から加温する「表面加温(電気毛布、ウォームマット)」と、直接深部温をあげることを目的とした「中心部加温法(42〜46℃の加温・加湿した酸素吸入、40℃加温輸液)」があります。
軽度低体温では、部屋の温度を上げる、衣類を着せる、温かい綿毛布を掛けるなどで保温します。
中等度低体温では、電気毛布やストーブ、ウォームマットなどで保温し、高度低体温では、加温輸液を行います。
◎全身状態のモニタリング
低体温の症状が進行していくと、不整脈(心室性)、除呼吸、意識障害等も出現してくるため、注意が必要です。
また、腎不全も出現するリスクがあるため、水分出納バランスもしっかり確認していきます。
低体温時の看護 関連ページ
- バイタルを制する
- そもそもバイタルとは?
- 体温とは? 体温に影響を及ぼす因子
- 体温調整中枢はどこ?
- 体温の測定方法と注意点
- 体温の異常:高体温〜発熱〜
- 発熱の経過
- 代表的な4つの熱型
- 熱放散の3パターン
- 発熱時の看護
- 体温の異常:高体温〜うつ熱〜
- うつ熱時の看護
- 体温の異常:低体温
- 脈拍とは?
- 脈拍の測定方法と注意点
- 不整脈の考え方
- 脈拍の異常:脈拍数〜頻脈@〜
- 脈拍の異常:脈拍数〜頻脈A〜
- 脈拍の異常:脈拍数〜徐脈〜
- 脈拍の異常:脈拍のリズム
- 脈拍の異常:脈拍の大きさ
- 脈拍の異常:脈拍の立ち上がりの速さ
- 脈拍の異常:脈拍の緊張度
- 呼吸とは?
- 呼吸器系の構造と働き:気道系@
- 呼吸器系の構造と働き:気道系A
- 呼吸器系の構造と働き:肺胞系
- 呼吸器系の構造と働き:肺
- 呼吸器系の構造と働き:縦隔、胸郭
- 呼吸の3要素
- 呼吸中枢の場所と化学受容体の関係
- 呼吸の測定方法と注意点
- 肺機能検査:換気機能検査
- パルスオキシメーターによるSpO2測定
- 呼吸の異常:呼吸数、呼吸の深さ
- 呼吸の異常:呼吸の型、左右差
- 呼吸の異常:リズム
- 呼吸困難について
- 血圧とは?
- 脈圧ってなに?
- 血圧の測定方法と注意点@
- 血圧の測定方法と注意点A
- 観血的動脈圧モニタでの血圧測定
- 血圧の異常:高血圧
- 危険な高血圧
- 白衣高血圧と仮面高血圧
- 高血圧 資料
- 血圧の異常:低血圧
- 起立性低血圧
- 意識があるってどんな状態?
- 「意識」を作り出す脳の仕組み
- 意識を維持する中枢はどこ?
- 意識障害はなぜ起こる
- 失神とは
- 意識の評価 JCS
- 意識の評価 GCS
- 子どもの意識の評価
- 意識状態による眼球運動の変化
- 眼球運動@瞳孔のアセスメント
- 眼球運動A眼位のアセスメント
- 意識状態悪化時の呼吸
- 意識状態悪化時 その他のバイタル
- あいうえおちっぷす(AIUEOTIPS)