脈拍の異常:脈拍の立ち上がりの大きさ

 

 

「脈拍の立ち上がりの大きさ」という概念についても、ここでもう一度おさらいしていきましょう。

 

脈拍の立ち上がりの大きさとは、脈拍の経時的変化のことです。少しわかりずらいですね。つまり、脈拍の立ち上がりの大きさとは、脈拍が速くなったり遅くなったりするのにどれくらい時間がかかるか、ということになります。

 

脈拍の立ち上がりが速い(急に速くなったり遅くなったりする)場合を「速脈」といいます。
反対に、脈拍の立ち上がりが遅い(なかなか早くなったり遅くなったりしない)場合を「遅脈」といいます。

 

ちなみに、脈拍の立ち上がりの速さは、左心室の収縮性を表しています。

 

脈拍の立ち上がりの異常を引き起こす疾患

・速脈
速脈は、左心室の機能が亢進している場合(左心室一回拍出量が増大している時、脈圧が増大しているとき)や末梢血管抵抗が減少している場合にみられます。
左心室一回拍出量が増大している時は、大動脈弁閉鎖不全、動脈管開存症、バルサバ洞破裂などの病態、脈圧が増大している時は、大動脈弁閉鎖不全、心機能亢進状態などの病態であることが考えられます。

 

 

・遅脈
遅脈は、左心室の収縮性が低下していたり、大動脈弁口に狭窄があり血液が出にくい状態の時にみられます。
大動脈弁狭窄症などの病態が考えられます。

 

 

まお、多くの場合、大脈の時には速脈を、小脈の時には遅脈を伴っています。実際の臨床ではこの両者は鑑別することは困難であるため、「脈拍の大きさ」や「脈拍の立ち上がり」については参考程度にとらえることも多いです。

 

 

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