鎮静薬、鎮痛薬の使用法まとめ
静脈内投与可能な鎮静薬、鎮痛薬の使用法について、以下の表を参考にしてください。(スマートフォンの方は画面を横にしてご覧ください)
鎮静薬 |
標準的使用法 |
主な適応 |
---|---|---|
プロポフォール | ・5〜50mcg/kg/min(=15〜150mg/h※1)で持続投与 | ・2日以内の鎮静 |
ミダゾラム | ・0.04〜0.2mg/kg/h(=2〜10mg/h)で持続投与 |
・3日以上の鎮静が必要な場合 |
デクスメデトミジン | ・0.2〜0.7μg/kg/hで持続投与 |
・早期に抜管の予定の患者 |
フルニトラゼパム | ・1〜2mgを5%ブドウ糖液50mlに希釈して30分かけて投与。1日1回不眠時 |
・安定した挿管患者あるいは非挿管患者の催眠鎮静に間欠投与 |
ヒドロキシジン | ・25mgを5%ブドウ糖液50mlに希釈して30分かけて点滴静注。必要に応じて1日2回まで2時間以上あけて |
・安定した挿管患者あるいは非挿管患者の催眠鎮静 |
フェンタニル |
・間欠投与:25〜100μgを緩徐に静注、または100μgを5%ブドウ糖液50mlに希釈して30分かけて点滴静注。2〜4時間おき |
・各種患者の疼痛(持続投与は原則として挿管患者のみに使用) |
モルヒネ |
・間欠投与:4mgをボーラス後、5分おきに2mgずつ追加して効果が得られるまで最大10〜20mgまで、または10mgを5%ブドウ糖液50mlに希釈して30分かけて点滴静注。4時間おき |
・各種患者の疼痛、狭心痛、肺うっ血 |
※1:体重50kgで計算
引用:羊土社 「人工呼吸管理に強くなる」 編集 讃井將満、大庭祐二
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