DOPEの「E」 Equipment failure

 

 

人工呼吸器使用中の患者さんが急変したときには、まず用手換気に切り替え、その後原因検索をしていくのでしたね。このときに役に立つのが、「DOPE」というキーワードでした。

 

それでは最後に、DOPEの「E」についてみていきましょう。

 

Equipment failure

Equipment は、「機械」という意味があり、failure は「故障」という意味があります。

 

つまりDOPEの「E」は、「機械の故障」という意味です。
ちなみにEquipment failureは、簡単に日本語読みすると「イクイップメント フェアリアー」という感じになります。

 

いままでみてきたD、O、Pはすべて患者さん側のトラブルによる急変でした。しかしこのEquipment failureは、機械のトラブルによる急変です。

 

そのため、見分けるのはとっても簡単。用手換気に切り替えた時点で落ち着いたら、機械の故障を疑うべし、ということになります。

 

機械の故障 様々な原因

機械の故障と一口に言っても、いろいろなものがあります。
ここでは代表的なものをあげていきます。

 

・呼吸器回路のはずれ、リーク
・呼吸器回路の故障
・不十分な吸入酸素濃度
・患者と呼吸器の非同調(dyssynchrony)
 不適切なトリガー感度
 不適切な吸気フロー
 不適切な換気モード

 

以下で、詳しく見ていきましょう。

 

呼吸回路のはずれ、リーク

呼吸器関連のトラブルで、最も多いのが呼吸回路のはずれです。この解決方法は単純で、回路を再接続すればよいだけです。

 

リークに関しては、呼吸器回路の様々な接続部位から起こり得ます。
例えば、ウォータートラップ、加温加湿器、回路に接続された吸引管、温度計、ネブライザー、EtCO2センサー、呼吸器の呼気弁などが代表的です。
Nsかなむんが臨床で働いていたときによくみられたトラブルとしては、ウォータートラップがしっかりはまっていないことによるリークでした。

 

リークが疑われたら、患者さんに最も近いYコネクターから順番に、リークしている個所はどこか探っていきます。この際、破損や亀裂がないかどうかも注意して観察していきます。

 

患者と呼吸器の非同調

@不適切なトリガー感度
トリガー感度が鈍すぎると患者さんの吸気を察知できず、吸気が患者さんに送り込まれないトラブルが起こります。逆にトリガー感度が鋭すぎると、患者さんが息を吸ってもいないのに吸気が送り込まれてしまい、ファイティングが起きてしまいます。

 

A不適切な吸気フロー
吸気フロー(流速)が不適切だと、呼吸仕事量が増加してしまいます。この場合は、吸気フローを増やしたり、フローパターンを変更する必要があります。

 

B不適切な換気モード
適切な換気モードや設定が行われなければ、かえって呼吸性アシドーシスや低酸素症をきたしてしまう原因となります。血液ガスの値を見ながら確認していきましょう。

 

 

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