人工呼吸器の仕組み
まずは、「人工呼吸器」とはそもそも何かについて説明していきましょう。
人工呼吸器とは、その名の通り「人工的に呼吸をさせるための装置」です。何らかの原因により、自分で十分な呼吸をすることが難しくなってしまった患者さんに適用されます。
人工呼吸器は、いろいろなモードや設定などがあり、どうにも難しく考えられがちですが、実はやっていることはとってもシンプル。なにをやっていかというと、患者さんに空気を吹き込んでいるだけなんです。
なぜ吹き込むだけでよいのでしょう?それは、空気を吹き込ませることができれば、あとは肺の弾力によって空気が自然に吐き出されるからです。
私たちが人工呼吸器を見るときに「やっかいだ・・・」と思いがちな人工呼吸器の設定というのは、実はこの空気を吹き込む量やらスピードを決めているだけなのです。
そう思うと、少し人工呼吸器に対する心のハードルが下がりませんか?
それでは次のページから、まずは人工呼吸器に関する用語についてみていきましょう。
人工呼吸器の仕組み 関連ページ
- 人工呼吸器って難しいの?
- 基本設定@空気をどのくらいの「時間」で送るか
- 基本設定A空気をどのくらいの「量」送るか 〜VC〜
- 基本設定B空気をどのくらいの「圧」で送るか 〜PC〜
- 基本設定C空気をどのくらいの「速度」で送るか
- 基本設定Dどのくらいの「濃度」の空気を送るか
- 基本設定E患者さんの肺を守る工夫〜PEEP〜
- 人工呼吸器3つの「モード」CMV、SIMV、CSV
- CMV 〜A/C アシストコントロール〜
- CSV 〜PSV〜
- CSV 〜CPAP〜
- SIMV
- 吸気を成りたたせるもの@トリガー
- 吸気を成りたたせるものAリミット
- 吸気を成り立たせるものBサイクル
- 最高気道内圧について
- 人工呼吸管理の適応基準
- 人工呼吸器の「加温・加湿」について
- ウィーニングについて
- なぜ人工呼吸器使用中に鎮痛・鎮静が必要か
- 鎮痛・鎮静中の原則
- 代表的な鎮静薬
- 代表的な鎮痛薬
- 鎮静薬、鎮痛薬の使用法まとめ
- 非侵襲的陽圧換気(NPPV)とは
- NPPVの適応
- NPPVのメリット、デメリット
- NPPVを行うにあたって 患者さんへの説明
- NPPV2つのモードと呼吸器の設定
- NPPV使用中の患者さんへの看護
- 人工呼吸器使用中の患者さんの急変!まずは落ち着こう
- DOPEの「D」 Displacement
- DOPEの「O」 Obstructive
- DOPEの「P」 Pneumothorax
- DOPEの「E」 Equipment failure
- 人工呼吸器のアラームについて
- 無呼吸アラーム
- 気道内圧低下アラーム
- 気道内圧上昇アラーム
- 換気量上限アラーム
- 換気量低下アラーム
- 換気回数増加(呼吸数増加)アラーム
- ガス供給アラーム
- 電源異常アラーム
- その他のアラーム
- ファイティングとバッキング
- 自己抜管・事故抜管
- 用語集