ファイティングとバッキング

 

 

ここでは、患者さんと人工呼吸器の不調和で発生するトラブルについて説明していきますね。
このような原因で起こるトラブルには、ファイティングバッキングがあります。

 

ファイティングとは

ファイティングは、患者さんの自発呼吸と人工呼吸器からの送気がぶつかることで起こる現象のことです。気道内圧の上昇や咳嗽反射を起こして、有効な換気が行えなくなってしまいます。

 

ファイティングの原因

ファイティングの原因には、以下のようなものがあります。

 

・不十分な鎮痛、鎮静
・患者さんの自発呼吸が出てきた
・人工呼吸器の設定が、患者さんの状態に合っていない
・人工呼吸器のトラブル
・呼吸器回路のリーク
・挿管チューブの屈曲、閉塞
・患者さんの精神状態
・挿管チューブのカフトラブル

 

ファイティング時の対応

それでは、ファイティングが起きてしまった場合にはどのように対応していけばよいでしょうか。

 

人工呼吸器使用中の患者さんにトラブルが起きた時の最初の対応は、バッグ換気に切り替えることです。酸素を吹き流したバッグバルブマスクを装着し、用手換気を行いましょう。

 

一度バッグ換気にしてしまえば、しばらくは落ち着いてトラブルに対応することができます。
バッグ換気しているうちに、人工呼吸器の設定を見直す、鎮痛・鎮静薬の量を検討する等行っていきましょう。

 

バッキングとは

バッキングは、人工呼吸器管理中に患者さんが咳込んでしまうことです。

 

バッキングの原因

バッキングの原因には、以下のようなものがあります。

 

・気道分泌物の貯留
・気道粘膜の乾燥
・呼吸器回路内の結露の流れ込み
・気道粘膜の刺激
・挿管チューブやカフの違和感
・不適切な太さの気管チューブ
・不適切な気管チューブの固定位置
・カフトラブル

 

つまり、なにか患者さんがせき込むようなきっかけがあれば、それがバッキングの原因になるということです。

 

バッキング時の対応

バッキングが起こった時の対応も、ファイティングやその他トラブルが起きた時の対応と一緒です。

 

まずバッグ換気に切り替え、その後原因を探っていきましょう。
なぜ患者さんがせき込んでしまったのか・・・痰?それとも結露の垂れ込み?それかチューブ問題・・・?と、順にみていきます。

 

 

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