人工呼吸器の基本設定C 空気をどのくらいの「速度」で送るか

 

 

人工呼吸器は患者さんに空気を吹き込む機械ですから、当然吹き込む「速度」というものが存在しているわけです。このページでは、空気を吹き込む速度についてのお話をしていきます。

 

空気の「速度」は何と表されるのか

 

まずは、空気の速度は何と呼ばれるのかについてみていきましょう。

 

空気の速度は、「吸気流速(フロー)」と呼ばれます。吸気流速(フロー)の同義語に、「Peak Flow(PF)」「V max」があります。

 

つまり、空気の速度を表すものは「吸気流速(フロー)」「Peak Flow(PF)」「Vmax」と3つもあるのです!

 

吸気流速、Peak Flow(PF)、Vmaxはすべて空気を吹き込む速度のことを指している、と覚えておきましょう。

 

さて、ここで問題です。

 

600mlの空気を、1秒間かけて送り込むときの空気の速度はどのくらいになるでしょうか?

 

この問題を解くためには、以下の公式が役立ちます。

 

速度=量÷時間

 

(吸気流速=一回換気量÷吸気時間)

 

つまり、速度=600(ml)÷1(秒sec)=600ml/secとなります。

 

ここで一つ注意点があります。それは、吸気流速(フロー)の単位についてです。上記の問題では単位は「ml/sec」になっていますが、実際は「L/min」という単位が使われます。そのため、単位が「L/min」になるように計算しなおさなくてはなりません。

 

計算していきましょう。

 

@単位をL(リットル)に直す : 600ml/sec÷1000=0.6L/sec

 

A単位をmin(分)に直す : 0.6L/sec×60=36L/min

 

これで、600mlの空気を1秒間かけて送り込むための吸気流速(フロー)は、36L/minであることがわかりました。

 

吸気流速(フロー)の設定

 

吸気流速(フロー)は、通常60L/min程度に設定されることが多いです。そして、患者さんの呼吸パターンに応じて調整がなされます。設定が不適切な場合には、患者さんの呼吸に負荷をかけてしまったりファイティングの原因になることがあるため、注意しましょう。

 

 

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