6. 「血液・体液」における酸塩基平衡の調整:緩衝系

 

 

人間が元気に活動していくためには、体の中の酸と塩基のバランスを一定に保っていくことが必要です。

 

体の中の酸塩基バランスがいくつなのかは、「pH」という指数で表されます。そして、人間が元気に活動していくための動脈血pHはpH7.35-7.45という非常に狭い範囲なのです。

 

では、pH7.35-7.45という狭い範囲を保つためには、具体的に体のどこでどのような活動が行なわれているのでしょうか。

 

今回は、「血液・体液」における酸塩基平衡の調整についてお話ししていきます。

 

血液・体液で行なわれている酸塩基平衡の調整

 

体の中の酸塩基バランスを一定に保つための働きは、体のいろいろなところで行なわれています。代表的な場所は、「血液・体液」「肺」「腎臓」の3箇所です。

 

血液・体液で行われている酸塩基平衡の調整は、一般的に「緩衝(かんしょう)系」といわれています。

 

「緩衝系」というのは聞き慣れない方も多いと思いますので、まずは緩衝という言葉についてお話していきます。

 

「緩衝」とは、化学的には「pHを一定に保つこと」という意味になります。つまり、簡単に言ってしまうと、「pHを一定に保つために行なわれている働き」が、緩衝の正体なのです。

 

血液・体液で行なわれている「緩衝」には種類がある

 

先述した通り、血液・体液では、pHを一定に保つために「緩衝」という働きがあります。

 

ですが、一口に「緩衝」と言っても、一種類だけで行なわれているのではありません。緩衝には、いくつかの種類があります。

 

以下に、血液・体液における「緩衝系」の種類と、それぞれの作用がどれくらいの割合を占めているのかお伝えします。

 

 

・重炭酸緩衝系(約65%)

 

・ヘモグロビン緩衝系(約30%)

 

・血漿タンパク質系(約7%)

 

・リン酸緩衝系(約5%)

 

 

6. 「血液・体液」における酸塩基平衡の調整:緩衝系

 

このように、血液や体液における酸塩基平衡の調整は、「重炭酸緩衝系」「ヘモグロビン緩衝系」「血漿タンパク質系」「リン酸緩衝系」に分かれています。

 

グラフを見ていただければ分かるように、血液・体液で行われている酸塩基平衡の調整のうち、最も多く行われているのは「重炭酸緩衝系」と呼ばれる働きになります。

 

それでは重炭酸緩衝系とは一体全体どんな働きなのかについては、次のページから説明していきます。

 

7. 酸塩基平衡における「重炭酸緩衝系」とは何か

 

 

 

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