血液ガスとは?
「血液ガス」って、そもそも何なのでしょうか?「血液」の「ガス」と言われても、いまいちピンときませんよね。
実は、血液の中には、二酸化炭素や酸素、窒素など、いろいろなガス=気体が溶けているのです。つまり血液ガスとは、血液の中に溶けている気体のことを指しています。
そして、臨床で注目すべき気体は、「酸素O2」と「二酸化炭素CO2」の2つです。ほかの気体に関しては、気にする必要はありません。
血液ガス分析は、酸素O2と二酸化炭素CO2を知りたいがために行われています。体の中に、適切な量の酸素O2と二酸化炭素CO2があるかどうかを知ることで、患者さんの今の状態の把握がしたいのです。
それと同時にpHも測定することで、体が元気に活動することのできるpH7.35-7.45という狭ーい範囲を保っているかどうかわかります。また、pHから計算して出した重炭酸イオンHCO3−の値も把握することで、今体の中でどのような化学反応がおきているのかも知ることができます。これらはすべて、患者さんの治療の方向性を定めるためになくてはならない情報です。
血液ガスの検査結果、見たことがありますか?
ここで皆さんに質問です。皆さんは、血液ガスの検査結果をみたことがあるでしょうか?
見たことのある方はわかると思いますが、あれってたくさんの項目がずら〜〜〜〜っと並んでいますよね。ちらりと見るだけでげんなりするほどたくさんの情報があります。
しかし、実は、必要な情報はたったの4項目だけでいいのです。
その他の情報に関しては、特に知りたい項目が出てきたときにだけ見ればいいのであって、基本は4つでいいのです。
その4つが、以下の項目になります。このページの初めに少し説明しているので、なんとなく想像ついている方もいますでしょうか?
@PO2(P=圧力、O2=酸素)
つまり、血液中の酸素の圧力(血液ガスにおいて、圧力は分圧と言い換えられます。詳細は用語集
参照)のことです。
簡単に言うと、血液中に酸素がどれくらいあるかどうかです。
APCO2(P=圧力、CO2=二酸化炭素)
血液中の二酸化炭素の分圧、つまり血液中に二酸化炭素がどれくらいあるかどうかです。
BpH
CHCO3−
たびたび登場している、体を元気に保つためのキーとなる物質、重炭酸イオンです。
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