看護師:夜勤をすることが「健康」「生活」「安全」に与える影響

 

病院は24時間を通して働く施設です。昼夜問わず治療は行われますし、具合の悪い患者さんはどんどん入院してきます。そのため、病院という組織を成り立たせるうえで、スタッフは夜も働くことが求められます。

 

看護師が夜も働き患者さんに対して看護を提供するからこそ、患者さんは安心して療養することができるのです。

 

しかし、夜勤をするということは、本来人間が眠るべき時間に起きて働くことであるため、当然体にさまざまな影響がでてきます。

 

特に「新人」「独身」「健康面に問題がない」など、特に制約のない看護師にとっては、夜勤に従事するということは避けては通れない問題です。まずは、夜勤をすることでどのような影響が出るかを認識していきましょう。正しい知識を持つことは、それに対する対策を行うことの大きな一歩となります。

 

サーカディアンリズムについて

 

わたしたちの体は、「自律神経系」「ホルモン」「免疫・代謝系」など、さまざまな仕組みに影響をうけています。そしてこれらは「体内時計」に影響を与えています。ちなみに「体内時計」とは、人間の体を朝から晩までの約1日に調整してくれるものです。

 

体内時計が作り出す、「朝起きてから夜眠るまでの約1日の周期をもつリズム」のことを「サーカディアンリズム」といいます。

 

例えばわたしたちの体は日中、体温・血圧などが高まるとともに脳の覚醒水準が上昇し、活動するのに適した状態になっています。逆に夜になると、血圧は低下し脳の覚醒水準も下がり、睡眠に適した状態になるのです。サーカディアンリズムがあるからこそ、体はこのような約1日のリズムに従って生活することができます。

 

サーカディアンリズムをみればわかるように、人間は本来、朝起きて夜眠るようにできているのです。それに逆らって夜勤をするのですから、当然さまざまな影響がでてきます。

 

「健康」「安全」「生活」面に分けて、夜勤をすることでどのような影響が出るのか考えていきましょう。

 

夜勤をすることが「健康」へ与える影響

 

夜に起きて働くということは、サーカディアンリズムに逆らうことになります。本来は自律神経・ホルモンの働きが低下しているときに働くのですから、同じ労働時間だとしても、昼働く以上に心身ともに負担がかかってしまいます。

 

夜勤をしていると昼間眠ることになるのですが、昼間の睡眠では十分に疲労を回復させることができません。このような生活を続けていると、以下のような問題が出てきます。

 

<睡眠の質の低下>

 

わたしたちは眠っているとき、浅い眠りと深い眠りを波のように繰り返しています。その周期は1サイクルがおよそ90分間です。

 

浅い眠り(心身を起こす浅い眠り)を「レム睡眠」、深い眠り(心身を休める深い眠り)を「ノンレム睡眠」といいます。

 

夜働くために昼間眠ると、「レム睡眠」がなくなってしまうという特徴があります。つまり、90分サイクルのきれいな波が描けなくなるのです。それにより、睡眠リズムが大きく崩れ、睡眠の質が低下します。

 

睡眠の質が低下することで、「いくら寝ても寝たりない」「寝た気がしない」「寝ても寝ても疲れが取れない」などの症状が出現します。

 

<疲労回復効果の低下>

 

サーカディアンリズムに従い、昼間は体温が上昇しています。体温が上昇しているため、昼間の眠りでは夜の眠りのように長時間眠り続けることができません。

 

また、起きた時さらに体温が上昇することによってだるさが残ったりするため、疲労が十分に回復しません。

 

<ストレス解消機能の低下>

 

睡眠には、心理的ストレスを解消させる効果があります。これは、浅い眠りである「レム睡眠」が夢を見させることによって、ストレスを解消してくれているからです。

 

しかし、昼間の睡眠では「レム睡眠」がなくなってしまいます。そのため、ストレスが解消されにくく、不機嫌になったり怒りっぽくなったりします。また、レム睡眠が失われた生活が続けば、感情障害を引き起こすこともあります。

 

<健康障害の恐れ>

 

女性の場合は、サーカディアンリズムが崩れることによって月経周期の乱れを引き起こす恐れがあります。

 

また、睡眠リズムが狂うことによって高血圧・心疾患に罹患するリスクが増えるとともに、ホルモンバランスの変化により糖尿病に罹患する恐れもあります。

 

夜勤をすることの「生活」への影響

 

夜勤を含めた交代制勤務は、休日が固定されないということになります。

 

平日が休みになるため「買い物が混雑せずに行える」「安く旅行にいける」「銀行や役所の営業時間に合わせやすい」などのメリットもあります。

 

しかし、社会人の8割は土日が休みの勤務をしています。そのため、「友達や恋人と休みが合わせにくい」など、交友関係にも影響が出てくる場合があります。

 

また、子育て中の看護師の場合、夜勤をするということはそれだけ家族への負担もでてきてしまいます。

 

夜勤をすることの「安全」への影響

 

本来は眠るべき夜に働くということは、それだけで医療事故を引き起こすリスクが高まります。

 

また、睡眠の質の低下や十分に休息がとれない状況が続くと、注意力や判断力が低下し、さらに医療事故のリスクが高くなります。

 

夜勤は、上述したように、健康面に大きな影響を与えてしまうものです。そのため「いくら疲れていてもやる気があれば医療事故は起こらない」といった根性論で考えるのは間違いです。

 

さらに、夜勤明けで極度の疲労状態の中、帰宅するため、車の運転中に交通事故を引き起こすリスクもでてきます。

 

このように、夜勤は看護師の「健康」「生活」「安全」面に大きな影響を与えます。しかし、病院という性質上、夜勤は避けては通れません。誰かが夜勤をやらなくては、患者さんを守ることはできないのです。

 

そのため、病院という組織全体で、看護師が健康を害することなく働き続けることができるように工夫していく必要があります。

 

また、わたしたちも、このような夜勤のさまざまな影響を認識した上で、自分自身の「健康」「生活」「安全」を守るためにどのようにしていけばよいのかを考えていかなくてはいけません。

 


看護師が自らのキャリアを考えるとき、「同じ職場に留まって頑張る」または「自分に合う他の職場を探す」ことを考えます。子育てが終わり、仕事復帰を考える人もいます。


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