看護師が知っておきたい夜勤中の食事とダイエット

 

夜勤中の食事は休憩時間に摂取することが基本です。しかし、看護師業務は休憩時間が不規則になりがちなため、いつものように決まった時間に食事をとることができません。

 

また、本来は寝ている時間である夜に食事を摂取することは、体にさまざまな影響があります。

 

ここでは、体に負担をかけない夜勤中における食事の仕方を考えていくと同時に、気になる「夜勤太り」「夜勤ダイエット」についてもみていきましょう。

 

夜勤中の食事について

 

夜勤中に確保される食事休憩のタイミングに関しては、病院や病棟により異なります。また、3交代制(準夜勤、深夜勤)か、2交代制(準夜勤+深夜勤の16時間勤務)かによっても異なります。

 

3交代制の準夜勤(一般的には16:00〜0:00が勤務時間の目安)では、どこかのタイミングで夕食を食べることになります。3交代制の深夜勤(一般的には0:00〜8:00が勤務時間の目安)では、人によっては軽食を食べることがあるかもしれませんが、食べない人もいます。

 

2交代制で、準夜勤+深夜勤の16時間勤務の場合は、夕食+軽食(人による)を食べます。

 

どの勤務形態にも共通する夜勤中における食事のポイントは、何回かに分けて食べるようにするということです。

 

一度に一気に食べてしまうと、消化するためのエネルギーが一気に使われ、強い眠気が起こりやすくなります。そのため、少量ずつ数回に分けて摂取することが理想です。

 

そうはいっても、現実的には忙しくて食事を何回にも分けてゆっくり食べる時間はないかもしれません。そのような時は、トイレのために休憩室に立ち寄った時にクッキーを1枚でもいいので食べるようにしましょう。そうすることで、ひどい空腹感を覚える前に対応できるようにします。

 

また、夜勤中の食事はなるべく消化の良いものを選ぶ必要があります。消化に時間がかかるものを食べてしまうと、消化するのに多くのエネルギーが必要になり、眠気が起こりやすくなるためです。

 

一般的におすすめされている食品は、ヨーグルト、果物、おにぎりなどです。

 

「夜勤は太りやすい」は本当なのか

 

「夜勤は太りやすい」と言われますが、これは正解です。その理由は、三つあります。

 

一つは、「自律神経の乱れ」です。私たち人間は、日中活動するときには「交感神経」とよばれる神経が働き、夜眠るときには「副交感神経」とよばれる神経が活動します。その「副交感神経」には、消化吸収を促進する働きがあります。

 

そのため、夜勤中に食事を摂取するといつも以上にエネルギーが吸収されてしまいます。これが一つ目の理由です。

 

二つ目は、「夜は基礎代謝が落ちるため」です。人間本来のリズムでは、日中に代謝が活発になり、夜間は代謝が落ちます。そのため、夜の方がエネルギーを消費しにくいのです。

 

そして三つめは、「糖を代謝する機能への影響」です。夜勤で睡眠不足になることで、食欲を抑えるホルモンである「レプチン」の分泌が減少します。そして逆に、食欲を高める「グレリン」というホルモンの分泌が亢進してしまいます。そのため、いつも上に食欲が出てしまい、ついつい食べ過ぎてしまうことがあるのです。

 

これらが、「夜勤は太りやすい」といわれる理由です。次に、夜勤太りを防ぐことはできるのか、考えていきましょう。

 

いきなり答えになってしまいますが、夜勤太りは防ぐことができます。それには、「夜勤中に何を食べるか」「どのような順番で食べるか」が重要になってきます。

 

管理人自身も経験があるのですが、夜勤中というのはなぜかスナック菓子や甘いもの、脂っこいものが食べたくなります。しかしその欲求のままにこれらの食品を食べてしまうと、摂取カロリー>消費カロリーとなってしまい、結果的に太ってしまいます。

 

そのため、おやつを食べるときにはなるべくスナック菓子を避け、ドライフルーツなどを食べるようにしましょう。

 

また、夜勤太りを防ぐためには食べる順番も大切です。食べ物を食べるときに、はじめから炭水化物を摂取するのでなく、まずは野菜を食べてから炭水化物を摂取すると、血糖値の急激な上昇を抑えて太りにくくなるといわれています。

 

このように、太いやすいといわれる夜勤ですが、食べ物の取り方によっては夜勤太りを防ぐこともできるのです。

 

理想的ン夜勤ダイエットの方法

 

「夜勤中に食事を制限してダイエットしよう・・・」と考える看護師も多いです。実際、管理人自身もそのように思っていたことがありますし、管理人の周りでも夜勤をきっかけにダイエットしようと決意する人も多くいました。

 

しかし、夜勤ダイエットもやり方によっては健康を大きく損なうことになってしまいます。

 

例えば、カロリーを制限しすぎるような方法です。カロリーを取りすぎると夜勤太りを引き起こしてしまいますが、カロリー量が少なすぎても、低血糖症状による「集中力の低下」「めまい・ふらつき」「動悸」「いらつき」などを引き起こすことがあります。そのため、ある程度のカロリーは摂取することが必要です。

 

カロリーを制限しすぎるのではなく、食べ物の質を上げることで美容と健康に貢献したほうが良いです。

 

つらい夜勤でついつい脂っぽいものを食べたくなるかもしれません。しかし、「主食の前に野菜を食べる」「間食はヨーグルトやドライフルーツ」「水分はこまめに取る」などを意識することによって、必要なカロリーを摂取しながらでもダイエットすることはできますし、美容と健康面にとってもよい結果となります。

 

このように、食べもののことを少し意識するだけで、美容や健康を損なわずに夜勤をしながら高収入を得ることができます。



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