病院、診療所(クリニック)での看護師の給料と問題点

 

看護師は「白衣の天使」という名称がつけられるほどに、病と闘う人に対して大きな力や希望を与えることのできる素晴らしい仕事です。

 

しかし、看護師も人間です。現実的には、働いた対価としてお給料をいただかなくては生活していくことができません。また、自分の働きが給料に正しく反映されていないとモチベーションの低下につながりますし、燃え尽き症候群などになってしまう可能性もあります。

 

そのため、看護師として働いていくうえで自分の給料に対する正しい知識を持つことは必須です。ここでは、気になる病院や診療所(クリニック)での看護師の給料についてと、その問題点についてみていきましょう。

 

看護師の初任給と賃金の上昇率

 

看護師の初任給は、ほかの職種に比べて高いといわれています。具体的にどのくらい高いかというと、大学卒新入社員の平均的な初任給が20万2000円であるのに対し、看護師の初任給は27万1200円(大学卒)と、およそ7万円も上回っているほどです。

 

この初任給は、薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師、作業療法士など、病院で働く他のコメディカルと比べても高い数値になっています。看護師の初任給は、確かにほかの職種と比べて高いのです。

 

しかし、看護師の給料には大きな落とし穴があります。それは、賃金の上昇率がほかの職種と比べて極めて低いという点です。

 

病院で働くコメディカルの給料と比較した場合、20代においては看護師の給料が最も高いです。

 

しかし、30代、40代と年齢が進むにつれて、看護師と他のコメディカルとの給料差はどんどん引き離されていきます。そして50代になるころには、看護師の賃金水準が最も低くなってしまうのです。

 

看護師の初任給平均が27万1000円であるのに対し、定年間際の50代後半の看護師の給料平均は34万2000円です。この数値を見ても上昇率が非常に低いのがお分かりになるかと思います。

 

賃金の上昇率がこれだけ低い原因として、以下の問題点が挙げられます。

 

看護師給与の問題点

 

<再就職後の給料が低い>

 

看護職員の95%は女性です。結婚や出産を機に退職し、その後の再就職を目指す場合、今までの職歴が給料に十分に反映されない場合があります。それは、今までの職歴をどのように給料に反映させていくかという明確な基準がなく、施設によってばらつきがあるためです。結果として、新卒のような低賃金を提示されてしまうこともあります。

 

そのため、再就職を目指す場合には就職先は慎重に見極め、自分の経歴に見合わない低賃金を提示された場合には就職先を再検討していくことが必要です。

 

<昇給の機会が少ない>

 

一般企業では、リーダー、主任、係長、課長、次長……と多くの役職があります。昇進の機会が多いため、それに伴って昇給していきます。

 

しかし看護師は、病院であればせいぜい看護師長、副看護師長の2つくらいしか役職がありません。働いている看護師の大多数(ほぼ全員)が役職を持っていないのです。

 

昇進の機会が少ないということは、それだけ昇給の機会が少なく給料があがりにくいということになります。

 

<人件費調整の影響>

 

一般企業は、会社が努力した分だけ収益はどんどん増えていきます。しかし、病院や診療所(クリニック)はそうではありません。なぜなら、病院やクリニックの収入源は診療報酬が基本であるためです。

 

診療報酬は、すべての医療行為に対して値段をつけているものです。いわば、医療のメニュー表のような存在です。そのため、どの病院でも同じ医療行為を行えば同じ値段になります。ただし、これでは病院側はあまり収益が見込めません。

 

そのため、収入を安定させるために、病院や診療所は人件費を抑えようとするのです。

 

例えば病院であれば、全体の職員数の中で看護師の占める割合はとても多く、約半数といわれています。看護師一人ひとりの給料を上げてしまうと人件費に与える影響が大きく、病院の経営を揺るがしかねません。

 

そのため、経営を安定させるために、「看護師給与の上げ幅を抑える」「新人をたくさん採用する」「非正規雇用者の採用を増やす」などを行って人件費を抑えているのです。

 

<基本給の割合が低い>

 

看護師の給料は、基本給の占める割合が低く、「夜勤手当」や「時間外手当」が占める割合が高いという特徴があります。その割合はおよそ11%にもなります。

 

例えば総合病院の病棟などでバリバリ働けているうちは高い給料をもらうことができるのでまだいいです。しかし、夜勤や時間外労働を行うことができなくなった場合、これらの手当てがもらえなくなるので給料はがくっと下がってしまいます。

 

そのため、給料をみるときには、給料の総額だけでなく基本給はいくらであるかもきちんと確認する必要があります。

 

ここまでみてきて、看護師の給料は、最初は高い水準だけれども長く続けているうちにほかの職種と比べると低い水準になってくるという特徴があるということがわかりました。

 

しかし、正しい方法で職場を選べば、自分の興味のある領域で、職歴に見合った賃金を得ることができます。長く看護師として働いていくために、まずは給料に対する正しい知識をきちんと身につけましょう。

 


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