マイコプラズマの治療

 

マイコプラズマには、とてもよく効く抗菌薬があります。それが、「マクロライド系抗菌薬」。マイコプラズマの時によく使われる薬剤名でいうと、「ジスロマック」です。

 

このマクロライド系抗菌薬とは一体何者なのか、簡単に説明しますね。

 

マイコプラズマは、他の細菌と異なる特徴が一つあります。それは、細胞壁(細胞の一番外側にある固い膜)がないことです。細胞壁がないため、よくある細胞壁を溶かすタイプの抗菌薬(ペニシリン系、セフェム系)はマイコプラズマには効きません。

 

ではこのマクロライド系抗菌薬はどのようにマイコプラズマに効くのでしょう。実は、細胞の中にあるリボソームと呼ばれるタンパク質製造工場の働きを阻害することで、標的の細胞(この場合はマイコプラズマ)がタンパク質を作れないようにして、やっつけてしまうのです。

 

内服薬であるジスロマックは、ある特徴的な使われ方をします。それは、「3日間の内服で1週間効果が持続する」というものです。つまり、3日間連続して飲むだけで、マイコプラズマ菌に対する治療はおしまいになります。あとは、酸素投与や補液等の支持療法を必要に応じて同時進行で行っていきます。



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