妊娠中の看護師が働く上で「大変なこと」と「対応法」

 

看護師は、高い集中力と緊張感を持って働かなくてはいけない大変な職業です。特に病棟勤務で交替制勤務の場合には、心身ともに非常にハードであるといえます。

 

そのような過酷な状況で働く看護師が妊娠した場合、具体的にどのような大変さがあるのかについて、管理人(=私)自身の体験談を交えながら説明したいと思います。

 

また、大変な妊娠中に、どのように対応していけば少しでも働きやすくなるかについても記載していますので、参考にしてください。

 

立ち仕事による体調悪化のリスクがある

 

看護師の仕事は、一日中立ちっぱなしであることがほとんどです。

 

座っていられるのは、記録をしているときや休憩中のみで、それ以外の時間は「ナースコール対応」「受け持ち患者へのケア」「点滴薬の作成」「医師の診療の補助」など、ずっと忙しく立ちっぱなしで働かなくてはいけません。

 

妊娠中は、ただでさえ「足のむくみ」「貧血」「動悸」「お腹の張り」などの症状が起こりやすいです。そして、これらは立ちっぱなしの状態が続くと症状が出現する可能性が高くなります。

 

対応法

 

立ち仕事をしていても特に体調に変化がなければ、そのまま勤務を継続して大丈夫です。

 

ですが、「ふらふらする」「動悸がして辛い」などの症状が出現する場合には、今の自分の状況を具体的に周りのスタッフに伝えていきましょう。

 

「具合悪いと言うと周りが気にするのではないか」と考えるかもしれませんが、一番大切なのは自分と赤ちゃんの体です。また、無理をして倒れられた方が、周りのスタッフに迷惑がかかってしまいます。

 

私自身、最初は周りのスタッフに自分の体調について言い出すのにはためらいがありました。しかし、自分の体調を正直に伝えるようにしてからの方が働きやすくなっただけではなく、逆に周りのスタッフも安心してくれるようになりました。

 

私が実践したことは、「なるべく座っていられる業務にしてもらう」「申し送りの時は座る」「点滴薬は座りながら作る」などです。

 

このように、少しでも体に無理の無い働き方ができるように工夫していきましょう。

 

重労働が多いことによる負担

 

「体位変換」「移乗」「清潔ケア」など、看護師の業務には重労働が多いです。

 

このような業務は元気なときには問題なくこなせたとしても、妊娠中には大きな負担となります。

 

また、「暴れている患者さんを押さえる」といった必要性が出てきてしまった場合、大切なお腹を蹴られてしまったりするリスクもあるため、非常に危険な場合があります。

 

対応法

 

力仕事や自分一人では負担が大きい業務の場合には、無理せずに周りのスタッフに声をかけて手伝ってもらいましょう。

 

忙しく動き回っている他のスタッフの様子を見ると遠慮してしまうこともあるかもしれませんが、一番大切なのはお腹の赤ちゃんです。赤ちゃんのために、他のスタッフに「手伝ってほしい」と伝える勇気を持ちましょう。

 

また、お腹に接触する危険があるような業務には携わらせないよう、周りのスタッフも配慮していく必要があります。

 

私の場合は小児科だったので、「吸引」「点滴挿入の介助」などのときに、子どもにお腹を蹴られてしまうリスクがありました。そのため、「なるべく患者さんの頭側にいる」「必ずもう一人スタッフを呼ぶ」などの対策を取っていました。

 

看護界の体育会系な体質による理解のなさ

 

看護師の教育制度は年々整備されてきているため、現在では体育会系な教育をしている病院・診療所は少なくなってきていると思います。

 

しかし、少し前までは看護師と言えば「体育会系」な職場が多かったようです。

 

先輩達の中には体育会系な教育を受けて育ってきている人がいるため、「つわりのときは吐きながら働くのが当たり前」「妊娠中の夜勤は当然」「お腹が張ったら張り止めを飲みながら働くべき」というような考えを持っている人がいます。

 

このような考え方は危険であり、妊婦と赤ちゃんの健康を害しかねません。

 

対応法

 

スタッフを守らなくてはいけない立場であるはずの看護師長が上述したような考え方を持っていた場合には、理解を得ることは難しい場合があります。

 

そのようなときには、「母性健康管理指導事項連絡カード」を活用するなどして、現在の状況を客観的に伝えるようにしましょう。

勤務が不規則であることの大変さ

 

病棟勤務の看護師の場合、勤務が不規則であることも大変な要因の一つとなります。

 

妊娠・出産に関する雑誌には「なるべく規則正しい生活を心がけましょう」などと書いてありますが、これは看護師として交代勤務をしている人は不可能なことです。

 

特に夜勤は、妊娠中の看護師にとって心身ともに大きな負担であるといえます。

 

ただし、妊娠中に夜勤の方が楽であるという人もいます。理由は、「朝のつわりが辛いから、日勤だと朝起きることができない」「夜勤をすることで、少しでも通勤回数を減らしたい」などです。このような人は、夜勤を継続させる方がよいです。

 

しかし、夜勤が負担になる看護師も多くいることは事実です。その上、「病棟が忙しくて夜勤免除を相談しにくい」といった場合には、「もしなにかあったらどうしよう」というストレスを抱えながら働き続けなくてはいけなくなります。

 

対応法

 

「夜勤をすると赤ちゃんに悪影響である」などの根拠はありません。そのため、妊娠中であっても、夜勤が体質的に合っている人は続ければ良いです。

 

困るのは、夜勤は体質的に合わないけれども、「夜勤を制限したい」と言い出せないような場合です。

 

そのような人は、まず「お腹の中の赤ちゃんを守れるのは自分しかいない」ということをしっかりと認識してください。看護師の代わりはいるけれど、ママの代わりはあなたしかいないのです。

 

あなた自身と赤ちゃんを守るために、勇気を持って上司と相談しましょう。

 

暴露すると危険な化学療法に携わらなくてはいけない

 

抗がん剤投与などの化学療法が多く行われている病棟があります。このような病棟で勤務するとき、妊娠中であってもこれらの業務に携わらなくてはいけない場合があります。

 

抗がん剤の中には、暴露することで胎児に影響が出る可能性のある薬剤もあります。そのため、これらの業務に携わるときには最大限の注意が必要です。

 

本来、妊婦は化学療法などの危険な業務は免除してもらうべきです。しかし、現実的には病棟の事情により、化学療法に携わらざるを得ない場合もあります。

 

対応法

 

これはどのような業務でも共通していえることですが、、必ず安全対策を手順通りに行っていきましょう。

 

抗がん剤などの注意が必要な薬を扱う上での手順は、各病院により異なると思いますが、だいたいの病院では「専用手袋の着用(もしくは手袋を2枚重ねにする)」「ガウンの着用」「マスク、アイシールドの着用」などが定められていると思います。

 

投与するときだけでなく、点滴・注射薬を作成するだけでも、ごく少量の液体が空気中に飛散し暴露する可能性があるため、必ず安全対策を取りましょう。

 

また、自分が抗がん剤などの薬を扱っていなくても、「化学療法中の患者さんの尿」「点滴・注射薬作成中の人のそばに近寄る」などの行為からも暴露する可能性があります。

 

そのため、化学療法が多く行われる部署で勤務する看護師は、安全対策を手順通りに行い、自分と赤ちゃんを守っていきましょう。

 

このように、妊娠中の看護師が働き続ける上で大変な理由はいくつもあります。

 

覚えておいてほしいことは、「お腹の赤ちゃんを第一に考えてほしい」ということです。無理して働いても、何もいいことがありません。

 

今の自分にとって何が一番大切かをしっかり認識した上で、まず働き方について上司と相談してみましょう。

 

もしもどうしても「上司の理解が得られない」「職場が休みにくい雰囲気である」といった場合には、退職するというのも一つの方法です。

 

一度も職場を変えたことが無い場合、退職するのは勇気がいるかもしれません。しかし、看護師の仕事はいつでもキャリアを形成していくことができます。

 

妊娠・出産というライフステージの大きな変化を迎えた今、あなた自身が今後どのようなキャリアを形成していきたいか、今一度考えてみましょう。

 


看護師が自らのキャリアを考えるとき、「同じ職場に留まって頑張る」または「自分に合う他の職場を探す」ことを考えます。子育てが終わり、仕事復帰を考える人もいます。


こうしたとき、ほとんどの人は看護師の転職サイトを活用します。自分だけの力で探す場合だと3〜5カ所など少ない求人の中から探すケースがほとんどですが、転職サイトを介すれば100カ所以上の求人からピッタリの案件を引き出すことができるからです。


ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。例えば、電話だけの対応で素早さを重視する会社もあれば、看護師との面談を重視することで難しい案件への対応を得意としている会社もあります。他には、首都圏に強みを発揮する会社もあれば、地方求人を多く保有している会社もあります。


これらの違いを理解しなければ、よい転職・復職を実現させることはできません。そのため、まずは各転職サイトで何が異なるのかを理解するようにしてください。



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