産休・育休後どうする? 育休後看護師の選択肢と働き方

産休・育休後どうする? 育休後看護師の選択肢と働き方

 

出産後、「今までと働き方を変えなくてはいけない」と思う人は多いです。

 

実は、私自身もそうでした。

 

出産前の私は、今までと同じ部署に復帰するつもりでした。しかし実際に子どもが産まれると、子育ての予想以上の大変さに気がつき、今までと同じ部署で働くのが困難だと思えたのです。

 

そして私は、「今後どのように働いていこうか」という悩みの迷路にはまっていきました。

 

ですがこのような悩みを持っているのは私だけではありませんでした。同時期に産休・育休に入った看護師と会うときには必ず「復帰後の働き方」が話題になるほどに、みんな同じ悩みを持っていたのです。

 

そこで今回は、育休後の働き方の選択肢について、私が悩んだ経験を元にお伝えしていきます。

 

育休後の選択肢は5つしかない

 

「育休後、どうしよう・・・・・・」と育休後の選択について悩んでいるあなたは今、暗闇の中にいるような気持ちだと思います。ですが、育休後の選択肢というのは非常にシンプルであり、たったの5つしかありません。

 

@ 同じ病院の、同じ部署に復帰する

 

A 同じ病院の、違う部署に復帰する

 

B 同じ病院で、雇用形態を変える

 

C 転職する

 

D 辞める

 

それぞれのメリット・デメリットについてみていきましょう。

 

@ 同じ病院の、同じ部署に復帰する場合

 

メリット

 

・今までと同じ業務内容なので、復帰がスムーズ

 

育休後の働き方を考えたとき、誰もが最初に思い浮かべるのが「今までと同じ部署に復帰する」という選択肢です。

 

同じ部署に復帰できたならば、今までと同じ業務内容となります。そのため、これまで培ってきたスキルや知識をそのまま使うことができます。

 

もちろんブランク明けのため、最初から今までと同じようにスムーズに勤務することはできないかもしれません。ですが、「覚え直すべき量が最小限で済む」というのは、大きなメリットとなります。

 

・人間関係が変わらない

 

「ほとんどがよく知っているスタッフである」という点も、同じ部署に復帰する大きなメリットです。

 

同じ部署に復帰できるならば、一から人間関係を構築しなくて済みます。ただでさえ大変な育休復帰後の時期に、人間関係を気にしなくて良いのは、精神的に楽です。

 

このように、同じ部署に復帰することは、「業務面」「人間関係面」からみても、とてもおすすめできます。「今までと同じ部署」という、慣れた場所に復帰できるに越したことはありません。ですが、これはあくまで「子育てと両立できそうな職場の場合」です。

 

職場によっては、残念ながら「同じ職場への復帰」をしないほうがいいこともあります。例えば、以下のような職場です。

 

・残業が多い職場

 

スタッフ皆が残業している職場の場合、「結局自分も残業してしまう」ということが起こりえます。

 

皆が連日のように残業しているということは、残念ながらその職場は「業務量」と「看護師の数」が見合っていないのです。そのような職場に復帰したとしても、結局キャパシティオーバーな受け持ちを付けられ、「保育園のお迎えに間に合わない」「家族の時間が持てない」ということが起こりえます。

 

また、残業が日常的になってしまっている職場は、「残業するのが当然」という雰囲気になっていることがほとんどです。そのため、自分がしっかりと強い意思を持っていないと、「周りが残業しているから自分だけ帰りにくい」という肩身の狭い思いをすることにもなりかねません。

 

・他のスタッフの理解が得られなさそうな職場

 

また、看護師長をはじめとし、スタッフの理解が得られなさそうな職場も注意が必要です。

 

私の友人が復帰した職場は、先輩看護師がキャリアをバリバリと積んできた人ばかりでした。先輩達は皆「子どもがいても夜勤するのは当然」「子どもが病気の時も働くのが当然」という考え方でした。

 

そのため、友人の子どもが発熱し、病気保育がどこも空いていなかった時には、看護師長に「その子を連れてきて空き部屋で寝かせておきなさい。そうすれば仕事できるでしょう」と言われたそうです。

 

もちろん、働く以上は責任持って働くべきであり、職場の状況によっては休めないこともあるでしょう。ですが、日々の緊張の中で張り詰めて仕事してきた友人はこの一言で大きなショックを受けたそうです。

 

復帰するときには、復帰後の生活についてイメージしてみることが大切です。今まで働いていた職場を思い出したとき、もしも「あの職場では復帰できる自信がない・・・」と感じたならば、他の選択肢について考える必要があります。

 

A 同じ病院の、違う部署に復帰する場合

 

メリット

 

・労働環境を変えられる上に、保育園問題もクリアできる

 

同じ部署の同じ職場に復帰できるに越したことはありませんが、もしも難しそうな場合には、「部署異動」という選択もあります。

 

特に総合病院の場合、部署によって労働環境に雲泥の差が生まれます。実際に私が以前勤務していた病院でも、病棟は「連日の残業、公休すら消化できない」という状況であったにも関わらず、外来では「毎日必ず定時帰り、有給完全消化」だったそうです。

 

部署は変えたとしても、病院は同じであるため、子どもを保育園に入れるための条件も問題ありません。

 

部署異動は、「労働環境を変えられる上に保育園問題もクリアできる」という、一石二鳥の方法なのです。

 

・通勤経路が変わらない

 

職場復帰したてというのは、「子どもを保育園に預けて職場に向かう」というだけでも相当なエネルギーが必要となります。

 

そんなとき、同じ病院に復帰できるのであれば、通勤経路は変わりません。仮に部署が変わってしまったとしても、「全く新しい職場ではない」というのは、精神的に楽なものです。

 

このように、同じ部署への復帰に自信がない場合は、「同じ病院の違う部署への復帰」がおすすめです。しかし、その場合にもやはり注意しなくてはいけないことがあります。

 

デメリット

 

・病院の都合により、希望が通らないこともある

 

復帰前の面談時には、「復帰に希望する部署」について聞かれることがほとんどです。ですが、必ずしも希望が通るとは限りません。病院は組織であるため、スタッフの出入り状況によっては元と同じ部署へ配属となってしまうこともあります。

 

実際に、私の友人もそうでした。

 

私の友人は、某大学病院でICU勤務をしていました。ですがそのICUは激務で残業も多い部署だったため、育休復帰後は成人外来を希望していました。「ICUだったら働けないけれど、外来だったら続けられる」と友人は話していたのです。

 

しかし、復帰の1か月頃に伝えられたのは、「ICU勤務になった」という衝撃の事実でした。

 

復帰後友人は時短を取っていたのですが、定時に上がれない日々が続き、結局1年経たずに退職しました。

 

ちなみに私も、復帰前の面談では外来を希望しましたが、「外来はスタッフが飽和状態だからおそらく難しいだろう」と言われた経緯があります。

 

このように、同じ病院に復帰する場合には、「今までいた部署に再び配属される可能性がある」ということも覚えておかなくてはいけません。

 

ここまで「同じ病院に復帰する方法」についてみてきましたが、もう一つ、「雇用形態を変える」という選択肢もあるのです。

 

B 同じ病院で、雇用形態を変える

 

メリット

 

・今までと同じ環境で、労働時間を短縮できる

 

「雇用形態を変える」とは、今まで正職員だったのをパート・アルバイトに変えるということです。実際に私の先輩でも、同じ病院にパートタイマーとして復帰した人が何人もいます。

 

パートタイマーは、「正職員と比べるとボーナスが少ない」などのデメリットがあります。しかし、「自分の好きな日数だけ働ける」「委員会や検討会への参加義務がない」「比較的定時に帰りやすい」などの特徴があるため、子育て中の看護師にとってはおすすめできます。

 

さらに同じ病院への復帰であるため、安心感もあります。

 

実際に私も、初めはパートタイマーとして復帰しようと考えていました。ですが、病院の人事スタッフと話した結果、断念せざるを得なくなってしまいました。

 

それには、以下のような事情があったのです。

 

デメリット

 

・病院の人員次第では、パート復帰ができないこともある

 

私の第一希望は、「パートタイマーとして外来勤務すること」でした。

 

しかし私が復帰する年は、病院全体で看護師の数が過剰だった時期でした。辞める看護師が思いの外少なく、新規採用の看護師数が多かったため、看護師があふれてしまったのです。

 

その結果、外来勤務はすべて正職員でまかなえるということになり、パートタイマーとしての採用は募集していないと言われてしまいました。

 

このように、パートタイマーへの雇用形態の変更は、病院の状況によってはできないこともあります。

 

C 転職する

 

メリット

 

・自分の希望する労働条件で働ける

 

育休後に転職する人は多いです。なぜなら、育休前と育休後では、自分の希望する働き方ががらっと変わる場合が多いからです。

 

もちろん、今まで働いていた病院に理解があり、自分の希望を叶えてくれるようであれば問題ありません。同じ病院に復帰できれば一番良いです。

 

ですが先述した通り、病院によってはあなたの希望にそぐわない部署に配属されることもあります。そうなると、「家族との時間が全く取れない」「残業続きで疲れ果ててしまう」といったことも起りかねません。

 

そのような事態を防ぐためには、「転職」して、今の自分に合った職場を選ぶことも重要です。

 

看護師の活躍の場は、とても広いです。病院の他にも、クリニック・老人ホーム・訪問看護・保育園・企業など、たくさんの選択肢があります。保健師資格を持っている人は、保健師としての道も考えられます。

 

看護師は自分のライフスタイルに合わせて自由に働き方を調整できるため、育休後に転職して働き方を変えるというのは、自然なことです。

 

ですが、転職するにあたっても、もちろんデメリットはあります。

 

デメリット

 

・保育園入園問題

 

転職する際の一番の問題点は、保育園問題です。

 

住んでいる地域が保育園に入れそうなのであれば、全く問題ありません。しかし、待機児童の多い地域は、転職すると保育園に入れなくなってしまう場合があります。

 

同じ病院に復帰するならば、「現在就労している(就労中)」という扱いになるため保育園入園の優先順位は高くなるのですが、転職の場合は「就職活動中」という扱いになるため、優先順位が低くなってしまうのです。

 

そのため、転職してから保育園が決まるまでの間は、「認可外保育園を探す」「両親に預けられるか聞いてみる」などして、子どもの預け先を確保する必要があります。

 

また、看護師の場合、「院内保育所・託児所あり」の職場が多数あることも事実です。

 

もちろん一口に「院内保育所」といっても、その質はピンキリです。そのため、優良な院内保育所を備えている職場を選ぶ必要があります。きちんとした院内保育所の病院を選ぶことができれば、保育園問題を気にすることなく、自分に合った職場を選ぶことが可能なのです。

 

それでは最後に、「辞める」という選択肢についてみていきまよう。

 

D 辞める

 

メリット

 

・子どもや家族との時間を多く持てる

 

「辞める」という選択をする人もいます。実際に私は、悩みに悩んだ末に「辞める」という選択肢を選びました。

 

もちろん、「両親が遠方」「早朝保育が必要」「保育園送りも迎えも私になってしまう」などの事情もありましたが、私の場合、「辞める」という選択肢を選んだ一番の理由は、家族との時間を作るためでした。

 

私の夫は不規則勤務をしているため、休日がバラバラです。そのため、私も働いた場合には、家族で一緒に休日を過ごせるのが「よくても月に1、2回」になってしまいます。実際に子どもが産まれる前の私たちはそのような生活でした。

 

「今しかない、家族の時間を大切にしたい」と思った私は、思い切って退職したのです。

 

ですが、もちろん辞めることにもデメリットはあります。なんといっても一番は、お金の問題です。

 

デメリット

 

・経済的な問題

 

退職して専業主婦になった私ですが、お金の悩みはやはり大きかったです。特にお金のことで一番悩んだのが、住宅購入後でした。憧れのマイホームを手に入れたのはいいものの、毎月のローンの他に税金や車代などの出費が増え、家計はどんどん苦しくなっていきました。

 

ここから、「この選択は正しかったのだろうか」と悩む日々がはじまります。

 

ですがそんなとき、私はある働き方に出会いました。それが、「単発バイト」です。

 

単発バイトとは、1日単位のアルバイトのことです。「訪問看護」「デイサービス」「老人ホーム」「イベント」「健診」などの仕事の中から好きなものを選び、自分の空いている日に仕事をすることができます。

 

単発バイトは基本的に1日単位であるため、子どもが保育園に入っていなくても働けます。そのため私は、週に1回程度、単発派遣の仕事をはじめました。

 

看護師は時給が良いため、月に4回の勤務で4〜6万円程度稼ぐことができます。家計にとっては大助かりでした。

 

ちなみに子どもが2歳になった今、私は中規模病院に転職しています。院内保育所がある保育園のため、保育園問題もクリアできました。そして今でも時折、単発バイトをしています。

 

このように、看護師は一度辞めたとしても自由に働き方を変えられるのです。

 

「これまで職場を変えたことがない」という人は特に、職場を変えることへの不安が強いと思います。実際に私もそうでした。

 

しかし、看護師は、自分のライフスタイルに合わせた働き方ができる貴重な資格なのです。このメリットを生かさない手はありません。育休をきっかけに、これからの自分の働き方を考えてみましょう。

 


「このままの働き方でいいのかな?」と思ったことはありませんか?


少しでもそのように思ったことがあるあなたは、自分のキャリアや働き方について見直すチャンスかもしれません。


そうはいっても、自分一人の力で転職活動をすることは困難です。日々の生活に忙しくてゆっくり職場探しをする時間はない上に、自分一人では探せる病院数も限られてしまうからです。


そこで最近では、転職活動の際に転職サイトを活用する看護師が増えてきています。自分だけの力で探す場合だと3〜5カ所などの少ない求人の中から探さなくてはいけませんが、転職サイトを介すれば100カ所以上の求人からピッタリの案件を引き出すことができるからです。


ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。自分に合った転職サイトを見つけるためには、自分が住んでいる都道府県に強い転職サイトを選ぶ必要があります。


失敗しない転職をするためには、まずそれぞれの転職サイトの特長や違いを知りましょう。



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