保育園看護師まるわかり! 配置基準と仕事内容、年収や求人の探し方

保育園看護師まるわかり! 配置基準と仕事内容、年収や求人の探し方

 

「保育園看護師の仕事に興味がある」という看護師はたくさんいます。

 

しかし、実際に保育園看護師について調べようとすると、「そもそも保育園看護師はどんな基準で配置されているのだろう」「どんな仕事内容なのかな」という疑問が湧いてくると思います。

 

実際に、管理人もそうでした。

 

総合病院を5年間経験した私は、次の就職先を考えたときに保育園看護師に興味を持ちました。ですが、「保育園看護師」という存在は謎であり、実際の仕事内容など当時の私にとっては分からないことだらけだったのです。

 

そこで今回は、私と同じようなお悩みをもつ方のために、保育園看護師の配置基準や役割・仕事内容について分かりやすくお話をしていきたいと思います。実際に保育の現場で働いたことのある看護師の経験談も踏まえて書いているので、ぜひ参考にしてください。

 

保育園看護師の配置基準

 

「保育園に子どもを預けている」「保育園に知り合いがいる」など、保育園と関わりを持ったことのある人はご存じかもしれませんが、実は保育園によって、看護師がいる園といない園があるのです。小・中学校には必ず養護教諭が配置されていることを考えると、いたりいなかったりする保育園看護師の存在は、不思議に思えるかもしれません。

 

園によって保育園看護師の配置が異なっている理由は、法律にあります。ここで簡単に、保育園看護師に関連する制度や法律についてみていきましょう。

 

保育園看護師の必要性が認識されたのは、1977年です。「思ったよりも昔から保育園看護師の配置がなされていたんだな」と思われた方もいるかもしれません。

 

この頃、「乳幼児保育指定保育所制度」という制度がはじまり、この時はじめて「9人以上0歳児を保育する場合、看護師または保健師を1人設置すること」が義務づけられました。

 

これは画期的な制度だったのですが、落とし穴がありました。それは、法律で規定されたものではなかったという点です。法律で決まっていたわけではないので、配置しなくても罰則等があるわけではなく、現実的に看護師の配置はなかなか進みませんでした。

 

さらにこのあと、残念なことがおこります。それは、1998年に「乳幼児保育指定保育所制度」が廃止されたことにより、職員配置基準から「看護師または保健師」という項目が削除されてしまったのです。つまり、これまで以上に、看護師と保健師は必ずしも設置しなくてよくなってしまったのです。

 

これにより看護師と保健師の保育園配置は進まなくなり、2000年に行なわれた全国調査では、看護師の配置は17.7%という驚くべき低水準となってしまいました。

 

しかしその後、保育園における看護師の重要性が改めて認識されるようになります。そしてついに2008年に認可私立保育園の看護師を設置するための予算が組まれるようになりました。現在では、私立保育園に看護師の常駐が義務づけられており、さらに看護師の人件費も国が半分負担しているため、私立保育園には必ず看護師が必要になっています。

 

これは画期的な進歩です。

 

ですが一方で、公立保育園には看護師の配置が義務づけられていません。現在公立保育園に看護師を配置するかどうかは、「各自治体の努力」に任せられています。そのため公立保育園の場合、予算が組める自治体には看護師が配置できているけれど、予算が組めない自治体は残念ながら看護師が配置できていないという事態が起っているのです。

 

このため、現在のところは「看護師がいる園といない園」ができてしまっています。ですが、一昔前に比べると保育園看護師の数はどんどん増えてきているのです。

 

保育園看護師の役割・仕事内容

 

保育園看護師の役割は、大きくまとめると「園児の健康管理」となります。

 

具体的には、以下のような仕事内容となります。

 

・アレルギー児への対応

 

・内服薬の管理

 

・けがの応急処置

 

・けがや体調不良時の保護者への連絡、医療機関への受診

 

・健康診断や歯科検診の企画運営、補助

 

・保健だよりの作成

 

・感染症対策

 

・保育士や保護者への保健指導

 

・0歳児の保育

 

このように、保育園看護師の役割はたくさんありますが、一つ知っておいて欲しいことがあります。それは、働く園によって求められる仕事内容が異なるという点です。

 

保育園の中には、慢性的な人材不足に悩まされている園も多くあります。そのような園においては、保健指導といった保健業務よりも、、保育士さんとともに0歳児の保育をすることが日常業務の中心となる場合もあります。実際に私の友人が勤めていた保育園においては、基本的には0歳児の保育をしていることが多かったそうです。

 

また、園によっては看護師の業務内容が定まっていないところもあります。

 

特に、初めて保育園看護師を受け入れる園や、系列園がない保育園などでは業務内容が定まっていないことが多いです。このような園では、園長を含め他のスタッフが「保育園看護師」という存在に慣れていないため、看護師の仕事や他のスタッフとの役割分担をどうしていくかについては、お互いに手さぐり状態なのです。

 

一方、大手の会社が経営している保育園では、保育園看護師を多数採用しています。そのため、「研修がある」「業務内容がはっきりと明記されている」「保育園看護師同士の交流の場が設けられている」などサポートが手厚い場合が多いです。

 

これは、公立保育園においても同様です。地方自治体にもよりますが、公立保育園で看護師を配置しているところも、業務内容がはっきり定められていたり研修があったりします。

 

このようにお話すると、「それでは大手や公立以外の保育園を選ばない方がいいのではないか」と思われるかもしれませんが、必ずしもそうとはいえません。保育園看護師として働く職場選びのポイントはいくつかありますが、そのうちの一つが「園長先生の考え方や人柄」です。

 

園長先生は保育園のトップであるため、看護師の世界においては師長のような位置づけとなります。病院で働いたことのある方は経験済みかもしれませんが、師長によって職場の雰囲気や働きやすさは大きく変わりますよね。

 

特に私立園の場合、園長先生は変わらないことも多いです。そのため、自分が生き生きと働けるかどうかは、園長先生がどのような人物かにもよるのです。実際に、とある大手の保育園に勤務していた私の友人看護師は、「園長とどうしても相性が合わなかったから退職した」と話していました。「小規模な保育園」「大手の保育園」のいずれを選ぶにしても、自分に合った職場を選ぶことが長く働き続けるポイントとなるのです。

 

なお、保育園看護師は一つの園につき一人なので、どうしても孤立してしまいがちです。そのような孤立感を解消するために、「全国保育園保健師看護師連絡会」という連絡会もあります。この会では、保健指導の方法についての冊子を販売していたり、他の看護師との交流などをもつことができるため、保育園看護師の支えとなります。

 

保育園看護師のやりがい・大変さ

 

ここまでみてきて保育園看護師の仕事内容についてイメージできてきた方が多いと思います。それでは、保育園看護師のやりがいや大変さについてみていきましょう。

 

保育園看護師の仕事でやりがいを感じやすいのは、子どもたちのために働くことができるという点です。もちろん「子どもが苦手」という人にとっては働きにくい職場になってしまいますが、「子どもが好き」「子どもに興味がある」という人にとっては非常に魅力的な職場です。

 

また、看護師は一人であるため、専門性を発揮しやすいという点もやりがいにつながります。

 

病院やクリニックなど看護師が大勢いる職場では、「看護師としての専門性」というのは意識しにくいことも多いです。ですが、看護職員が一人しかいないとなると、否が応でもその専門性を意識せざるを得なくなります。

 

保育園看護師は、けがや体調不良時の対応はもちろんのこと、「感染症対策」「保護者や保育者への保健指導」などの分野でも、看護師として学んできたことを大いに生かすことができます。保育園における唯一の看護職員として、子どもたちの健康を守っているのは保育園看護師なのです。

 

一方、大変さを感じるのは「今まで働いていた職場とのギャップ」という声が多く聞かれます。

 

例えば、保育園で働いたことのある私の友人は、以下のように語っていました。

 

「病院では看護師の手指消毒が徹底しているし、おむつ交換も当然手袋装着で行なっているよね。でも、保育園では当たり前のように素手でおむつ交換しているんだよ。しかも、手を洗わないまま次の子どものおむつを替えてるの。」

 

「このままだと感染症が蔓延したとき大変だと思って手指消毒の指導をしたんだけど、『いままでのやり方があるから』と言って中々やってもらえないんだよね……。」

 

このように、病院では常識のように行なわれていたことが、保育園においてはそうでないという場合も多々あります。医療者としてずっと病院で働いていた看護師にとってはカルチャーショックを感じることもあるようです。保育園の雰囲気・風土を理解しつつ、環境を整えていくという難しさがあるようです。

 

また、先述したように保育園看護師の仕事内容は園によって異なります。そのため、「看護師の仕事は健康管理だ」とイメージしすぎると、現実とのギャップを強く感じてしまうこともあります。あくまで、「保育士と共に子どもを保育する」という意識を持った上で、看護師業務をしていくほうが、他のスタッフとも良好な関係を保つことができます。

 

保育園看護師の給料・年収

 

それでは次に、保育園看護師の給料や年収についてみていきましょう。

 

東京都における50件の保育園の平均給料・年収について計算しました。その結果が以下の通りです。

 

・平均給料 24万5420円 (諸手当込み)

 

・平均年収 350万9400円 (諸手当込み)

 

病棟勤務の新卒看護師の平均給料・年収は27万1200円であるため、それと比べると少なく感じます。

 

ですが、保育園看護師には「病院」「クリニック」「施設」勤務にはない魅力があります。それは、基本的に「夜勤なし」「土日休み」であることです。

 

そもそも看護師が高収入であると言われる理由は、「夜勤手当」などの手当が充実しているからです。基本給は他の職種と比べて大差ない上に、賃金の上昇率もあまりよくありません。保育園看護師は、夜勤がある他の看護の仕事と比べると確かに給料は少ないです。しかし、ライフワークバランスと給料のバランスを考えたときには、魅力的な職場であるといえます。

 

保育園看護師に「小児科経験」は必要か

 

保育園の看護師になろうと考えたとき、「小児科経験が必要かどうか」という疑問が浮かびます。

 

確かに、小児科ナースは子どもの疾患・成長発達などについての知識や経験が豊富であるため、保育園への転職は容易です。私は小児科病棟での勤務経験があるのですが、結婚や出産を機に保育園へと転職した先輩方を何人も見てきました。

 

ですが、現実的にはやる気さえあれば、小児科経験がなくても保育園看護師としての仕事は十分に可能だと思います。

 

看護師を募集している保育園は、実は私たちが想像しているよりも遙かにたくさんあります。例えば東京都だけでも、常時400件以上の保育園求人があるのです。これだけ看護師不足が叫ばれている状況においては、「成人経験のみしかない」「看護学校を卒業したてで、全くの未経験」という人であっても保育園看護師の仕事を見つけることは可能です。

 

ただし、現場で求められているのは看護師としての専門性です。そのため、子どもの疾患や成長発達、感染症対策などの基本的なことについてはしっかりと勉強しておく必要があります。また、子どもの専門家である保育士の意見も聞きながら謙虚に仕事をしていく姿勢も重要です。

 

保育園看護師の求人の探し方

 

それでは最後に、保育園看護師求人の探し方についてみていきましょう。保育園看護師の求人を探すには、大きく分けて2通りの方法があります。

 

・公立保育園、私立の大手保育園の説明会に直接申し込んで参加する

 

・看護師の転職サイトを利用する

 

これにはそれぞれメリット・デメリットがあります。

 

まず「直接説明会に参加する」という方法ですが、こちらは「働きたい園(もしくは自治体)が決まっている」という人にとってはメリットが大きいです。自分が働くかもしれない園の担当者から直接詳しい話を聞くことができるため、その場で疑問を解消することができます。さらに、周りには同じ園を目指している人が来ているため、互いに情報交換できたり、「どのような看護師が働いているのか」というイメージもつかみやすいです。

 

一方、一つの説明会にしか参加しないのは「視野が狭くなってしまう」というデメリットがあります。

 

先述したように、保育園看護師の求人は東京都だけでも400件以上あるのです。そのため、ひとつの会社の話だけを聞いてそこに決めるのではなく、いくつか比較検討した上で自分に合った職場を探しす方が、長く続けられる職場に出会うことができます。

 

その点、「看護師の転職サイトを利用する」という方法は、数ある保育園の中から自分の条件に合ったものをアドバイザーが紹介してくれるため、比較検討しやすいです。

 

看護師の転職サイトというと、「お金がかかるのではないか」「病院やクリニックの求人しかないのではないか」と疑問を持つ人もいるかもしれません。ですが実際にはすべて無料で利用できる上に、保育園、学校、企業など様々な看護の職場を扱っているため、非常に便利なものなのです。

 

ただし、転職サイトを利用する上で注意すべき点があります。それは保育園求人を扱っている転職サイトを選ぶことです。

 

世の中には看護師の転職サイトがたくさんありますが、中には求人数が少なく保育園求人を扱っていないサイトもあります。そのため、保育園求人を数多く扱っているサイトに登録することが必須なのです。そうでないと、「登録したのに自分の意に沿わない求人ばかり紹介された」ということになりかねません。

 

ここまでみてきて、保育園看護師の仕事やその探し方についてイメージが沸きましたでしょうか?

 

保育園に限らずですが、自分が生き生きと働いていくためには「自分にぴったり合った職場選び」が欠かせません。そのための一つの方法として「転職サイトがある」ということについても、頭の片隅に入れておいていただけたらと思います。

 

なお、当サイトでは保育園求人を多く扱う転職サイトについても紹介させていただいているため、興味のある方は参考にしてみてください。

 


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そうはいっても、自分一人の力で転職活動をすることは困難です。日々の生活に忙しくてゆっくり職場探しをする時間はない上に、自分一人では探せる病院数も限られてしまうからです。


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